何事も基礎が大事で、FXも例外ではありません。
しかし、多くの初心者は学ぶべきことを避け必勝法を探します。必勝法は存在しないと断言できます。(600兆円以上のマーケットを支配する財力があれば別ですが)
結論として、FXの勉強にも正解はありません。ただ、「不正解」を見つける事は可能です。
間違った方法で勉強をしなければ、稼げるトレーダーへと一気に近づくことが出来ます。
今回は、私が初心者の時に学んだ事や、今思えばこうすべきだったなど。FXで学び得た5つの教訓をお伝えします!
目次
教訓1 どんな入門書でも良いが、「○○必勝法」は読むな!
FXを始めたらまず、何かしらの教材を本なり、最近で言えばオンラインサロンに加入したりします。
今となっては、ある程度の応用が利くので本の題材を問わず得るものはあります。しかし、間違っても「必勝法」の書かれた教材は読まない事です。
なぜなら、相場は100%思った方向に動くとは限りませんし、そもそも必勝法があればFX始めたら全ての人が大富豪になれる世界が誕生します。
こんなFX本買ってませんか?
どの本でもとは言いましたが、通販サイトでFXと検索するだけで1000冊以上ヒットする中、選ぶのは大変ですよね。
私なりの、読んでためになるFX本の基準をお伝えしましょう。まずは、NGパターンを具体的に。
- 「確実」や「最強」などパワーワードがタイトルに入っていない
- 月○○円など具体的な金額に触れていない
- ○○が監修、○○流を謳った手法系はNG
一見すごい内容を期待しますが、総じて実践では全くもって機能しないケースが多いです。
つまり、「確実」や「最強」は先にお話しした必勝法に当たります。
また、一か月でいくら?一日でいくら?といった話はFXを始めて初日で気付けますが、本人の資産額とその日の相場で異なるので当てになりません。
100万円でFXをして10万儲けるのと、1億円でFXをして10万儲けるのでは意味合いが違います。
意外に思われるかもしれませんが、名前の通った投資機関が監修していようが関係ありません。その人が使っている手法がアナタにも使いこなせるか?は別の問題だからです。
こちらの記事でもお話ししましたが、その手法でその人と同じ収益を上げるには、思考パターンから全て1ミリの狂いもなく再現できなければなりません。実際のFXでは、しかるべき価格とタイミングで同じシナリオを持って立ち回る必要性があるからです。
そして何より、その手法が通用しない相場を迎えた瞬間からトレーダーとして終了し、もとい本を読み終える頃には通用しない可能性もあります。(為替市場は平日24時間動きます)
考え方を細かく書いている本が良い
初心者向けのやさしい内容を選びやすいですが、あえて細かい部分まで詳しく書かれている本が個人的にはオススメ。
例えば、「このパターンだと、この動きがあったので、このようになる可能性が高い」など詳しく書いていながら1つの見解を述べている内容のFX本がベストでしょう。
確実と言えないと分かっていても、事実を元に理にかなった内容が書かれているのは勉強になります。
少々の難しい内容も、分からない言葉などは調べるクセを付けていくと勉強の質も上がり、効率良く学ぶ事が出来るのです。
易しいシンプルな内容だと、細かい考え方が抜けて結果的に実践で応用できない可能性が高く、抜けている部分こそ大切な事が隠れています。
教訓2 資本主義を学び、ギャンブル脳を消せ
FX初心者であると共に、「投資初心者」。
まずは、資本主義と金融について最初に学ぶべきだったと私は後悔しています。
これらを学ぶ事で本質的に私たちはFXで何をしているのか?それを理解する事に繋がるでしょう。
自身が今何をしているのかが分からなければ、FXはただ買い売りのボタンを押し、資産が上下するギャンブルになってしまいます。
動画で経済の仕組みを理解しよう
難しい経済学の本を買っても良いですが、私の場合はこの動画が最も分かりやすく参考になりました。
30分程度で資本主義や金融の存在意義について、効率よく学ぶ事が出来ます。
- 需給バランスの考え方
- レバレッジの本質的な意義
- 経済のサイクル「インフレ」と「デフレ」
この動画で、私が個人的にFXをする上で大切な基礎知識はこの3つ。動画内では、大きな数十年のサイクルでこれらを解説していますが、実際のFXトレードでも類似する点や参考になる点があります。
為替市場を含む、全ての金融市場で絶えず観察できるサイクルですから大いに役立つと言えるでしょう。
私も未だに、定期的にこの動画をみて原点に立ち返る事があるほどです。
教訓3 基礎知識の勉強はここから。
教訓1と教訓2は、いわばメンタル的な下準備。
ここからは、具体的にトレードではどこを勉強していくのか?私なりの考えを共有します。
当サイトの記事をいくつか読んだ方ならお分かりでしょうが、FXの学習において最も重視するのは「仕組み」。
地球上にお金の概念が存在する限り、それらを形作る「人々の心理」は消えません。
また、これらを深く理解し、日々のトレードで探求し続ける事でFXは無限に収益を生み続ける事が可能です。
ですから、何を学ぶにしても何故そうなるのか?大衆はそこでどんな思惑、どんな感情を抱くか仕組みを理解するのです。
まずは、テクニカル分析を。「値動きで生まれる心理」
私は、経済の仕組みを理解していれば「ファンダメンタルズ」の学習より先に「テクニカル」を一定のレベルまで引き上げるべきだと思います。
こちらの記事で、為替の値動きをグラフ化したチャートをまったく読めない初心者向けに解説しています。
まずは、ここから価格の動きを視覚的にどう見る事ができるか?それを学びます。
どんなチャートパターンでもインジゲーターでも、実際の値動きと共に「大衆心理」と「買いと売り」のバランスを考慮して試行します。
- とあるチャートパターンが成立し、大きく価格が上昇した→その理由は何故だろう?
- 手法通りにトレードして、勝ちパターンと負けパターンの違いは?
このような疑問をチャートと向き合い研究します。初心者の内に研究する習慣をつけ、慣れていた方が圧倒的に伸び代(のびしろ)が異なります。
多くのメディアで「FXは慣れ」が必要と表現されますが、本質的にはチャートに向き合う習慣に対しても含みます。
なぜなら、仮説→検証の流れは初心者のみならず、上級者でもFXで勝ち続けるために最重要な要素だからです。
何年、何十年とその年や瞬間的な流れや市場の状況に応じて、相場で生き残るには絶えず自身のアップデートが大切です。
トレーダーは時として、研究職だと言われますが、まさしくその通り。
膨大な研究量とトレード回数を積み重ねるため、そこが苦痛として精神的にストレスとなっていけません。本当の意味でFXに馴れる必要性があります。
教訓4 「聖杯」を探すな、「精度」を上げろ
FXを始め、概ね入門編らしい勉強を終えると誰もが迎える「聖杯」探しの時期。
聖杯とは、いわゆる必勝法を指します。または、誰がやってもその手法を学べば90%以上の勝率となるようなモノも含みます。
しかし、教訓4まで読破したアナタはお分かりでしょう。聖杯など存在しません。
重要なのは「精度」です。
聖杯を見つける事、生み出す事は不可能ですが、自身の手法あるいはトレードの軸を達人の領域まで磨くことは可能です。
自分自身のスタイルが確立できている
精度を上げる前に、自分自身のトレードスタイルが確立する必要があります。
参考までに、私の場合は「プライスアクション」と「チャートパターン」を複合して考えるトレードスタイルを軸としています。
- スキャルピングに縛り、時間軸の短いトレードしか行わない
- スイングトレードで、長いトレンドの頭から尻尾を狙う
- 規則性を見出して、自動売買のロジックを構築し対処する
他にもたくさんのトレードスタイルがあり、トレーダーの数だけ十人十色の考え方が無数に存在します。
また、時として「聖杯探し」と「トレードスタイルの確立」は混濁してしまいます。
当然ですが、トレードスタイルを決めるなら少しでも勝率が高く、勝ちやすい方法を皆探す事でしょう。
勘違いされやすいですが、理にかなった手法である限りは、全ての手法は勝つ方法として成立します。
自身が考案者でない限り、その手法が有効な相場と有効でない相場を見極める事は難しく、多くの初心者は見極めをサボります。
バカ正直に手法を妄信し、ルール通りそのまま思考せず、その手法でエントリー&イグジッドを繰り返すのです。
ですから、この手法は勝てないから他の手法を試すようになり「聖杯探し」に気付かぬ合間に陥ってしまいます。
極論、どんな手法を使うかは重要でありません。何か一つの戦い方に絞り、勝てるようにもしくは、勝ちやすいように「精度」を求めるのです。
本質的に勝率は重要ではありません
誤解されやすいですが、精度とは必ずしも「勝率」ではありません。
FXで成功する上で、高い勝率が必須だと考える人も多いですが、本質的に90%以上の高勝率とFXで儲かるかは別問題です。
例えば、10回トレードをして、毎回10万円ずつ勝ち、そのうち1回で100万円の損失だったとしても勝率90%。逆に10回トレードして毎回10万円ほど負け、1度だけ100万円の利益でも勝率10%。
勝率ではなく、利益が幾らかが重要です。
この例えでは、後者が10万円の利益を獲得していますからFXでの勝ちの精度と勝率は別問題だと分かりますよね。
では精度とはなんでしょうか?
- どんな相場でも適応できる
- 継続的に利益が得られる
具体的にこの2つを意味します。つまり、急激な高騰の発生する「バブル相場」や下限が不透明な急落「パニック相場」など環境を選ばず、自身の裁量によって上手く立ち回れる事です。
長く相場で生きながらえるために、この探求は必要不可欠と言えるでしょう。
教訓5 勝てるなら、あえて学ばない努力を
「相場の道、すなわち孤独に徹すること。」(是川銀蔵)
日本人で最も名高いと称される投資家の言葉です。
トレードの軸の確立や基礎知識を習得すると、勝ち数が増え、ある程度の利益が安定する時期くる。
そしたら、合えて他人の考案した手法や考察を見ない努力をすべきだと私は思います。
自身の「型」ができた状態で見聞きする他人の思考は「ノイズ」になるのです。
つまり、自分自身は相場が上がると思っていても、赤の他人は下がると考えています。そういった意見を聞いてみると論理的で的を射ていると感じるでしょう。
冷静に考えてみれば、同じ時間軸。つまり、「5分後に下がるのか1時間後に下がるのか?」でトレードと立ち回りは変わってしまいます。
正解と不正解を問わず、自身のシナリオにブレが生じてしまうのです。
本来の自分のトレードスタイルでは、エントリーしない所でエントリーしたり、他人の意見に流されたが故に適当なエントリーをしてしまい「損切り」も「利食い」も上手くいかない負の連鎖に陥ってしまいます。
軸ができたら自分の芯を磨く事に徹しましょう。他人の意見、他人の勝ち負けを聞いたところでメリットはありません。
まとめ 学べる失敗の積み重ねに価値がある
最後まで読んで頂きありがとうございます。
今回は、「【初心者向け】FXの基礎知識!入門時に学ぶべき「5つの教訓」」のテーマでお送りさせていただきました!
初心者には学ぶべき事がたくさんあります。しかし、実は学び必要性がない事、間違った知識こそ多く選んでしまい易いです。
なぜなら、初心者こそピュアな存在だから。
純粋でまっさなら状態は、吸収も早く成長スピードも速い。しかし、それは良い知識が成長に作用した場合です。
もしそれが悪い知識なら間違った方向へ伸びてしまい、損失という形で悪く作用してしまいます。
私の経験がアナタの役に立ち、少しでも早くトレーダーとして羽ばたける事を願います。一緒に頑張りましょう!